2020.03.24
給料ファクタリングの基礎知識

給料ファクタリングは違法?金融庁の見解や最新の動向を解説

給料ファクタリングは違法?金融庁の見解や最新の動向を解説

給料を前借りしたい場合は、勤務先に直接かけあってみるのが1番。
とはいえ給料の前借りを許してくれなかったり、相談してみて心証が悪くなるのが怖いという場合もあるでしょう。

そんな方のために、勤務先で内緒で給料が前借りできると人気の給料ファクタリング

ですが、実は長年違法性が指摘されている方法でもあります。
そこで、今回の記事では給料ファクタリングの違法性について解説

裁判長の判決や金融庁の見解、それに対する給料ファクタリング業界の動向などの最新情報をお伝えします。

給料ファクタリングが違法と呼ばれる理由

給料ファクタリングが違法と呼ばれる理由

それでは給料ファクタリングはどのような点が法律に引っかかると言われているのでしょうか?

法的な観点から、給料ファクタリングについて違法の可能性がある性質を解説します。

給料債権は譲渡できない

ファクタリングとはもともと、企業の売掛債権を早期現金化するBtoBのサービスです。

法人取引では先に商品やサービスを提供し、その後に代金を受け取る掛取引が基本。
売上が発生しても、すぐに現金を受け取れるわけではありません。
そこで、売掛債権(売上金を受け取る権利)を買い取ってもらい、売り上げを早く資金化しようというのがファクタリングの発想です。

→給料ファクタリングの基礎知識とは

日本ではあまり馴染のないサービスですが、欧米ではごく一般的な調達方法。
そんな企業向けの資金調達方法であるファクタリングの、個人向けのサービスとして展開されたのが給料ファクタリングです。

売掛債権のかわりに、勤務先から給料を受け取る権利である給料債権を買い取ってもらい、給料日前に現金を手に入れられるサービスとなっています。

しかし、売掛債権と違って給料債権は譲渡できない、という法的解釈があることから、給料ファクタリングはその違法性を指摘されています。

手数料が高すぎる

給料ファクタリングの手数料は、額面の20〜40%かかります。

1ヶ月後の給料日に入ってきたお金で返済することを考えると、月利20~40%ということですね。

それに比べて消費者金融やカード会社の金利は年利で18%前後ですから、法外な手数料をとるサービスとしても、一部で非難を浴びています。

給料ファクタリングが抵触する可能性のある法律は?

給料ファクタリングが抵触する可能性のある法律は?

給料債権の譲渡ができるかできないか、そして割高な手数料という2点でその違法性が指摘されている給料ファクタリング。

では、仮に給料ファクタリングが違法であるなら、どのような法律に抵触するのでしょうか?

その根拠について、一部の法律と条文に沿って解説します。

貸金業法違反

現代日本で個人への融資を事業として行いたい場合、国に届けを出して貸金業者として登録を受ける必要があります。

貸金業法は、消費者金融カード会社などの貸金業を取り締まるための法律です。

貸金業法の第三条では、貸金業について以下のように定めています。

第三条 貸金業を営もうとする者は、二以上の都道府県の区域内に営業所又は事務所を設置してその事業を営もうとする場合にあつては内閣総理大臣の、一の都道府県の区域内にのみ営業所又は事務所を設置してその事業を営もうとする場合にあつては当該営業所又は事務所の所在地を管轄する都道府県知事の登録を受けなければならない。

現存する給料ファクタリング会社は、どこも貸金業登録をしていません

それなのに、個人へお金の貸付を業務とするのは法律違反というのが給料ファクタリングを違法とする人の意見です。

出資法・利息制限法違反

出資法の正式名称は、「出資の受け入れ、預かり金及び金利等の取締に関する法律」

お金の貸し借りについて定めた法律です。

出資法の第5条では、貸し付けにともなって発生する金利について以下のように定めています。

1.金銭の貸付けを行う者が、年百九・五パーセント(二月二十九日を含む一年については年百九・八パーセントとし、一日当たりについては〇・三パーセントとする。)(中略)
2.金銭の貸付けを行う者が業として金銭の貸付けを行う場合において、年二十パーセントを超える割合による利息の契約をしたときは、五年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金

要約すると、出資法では貸金業者の場合は年20%個人間の貸し借りの場合は年109.5%以上の金利を禁止しているということです。

このような金利の上限については、同じように利息制限法という法律でも以下のように定められています。

第一章 利息等の制限
(利息の制限)
第一条 金銭を目的とする消費貸借における利息の契約は、その利息が次の各号に掲げる場合に応じ当該各号に定める利率により計算した金額を超えるときは、その超過部分について、無効とする。
一 元本の額が十万円未満の場合 年二割
二 元本の額が十万円以上百万円未満の場合 年一割八分
三 元本の額が百万円以上の場合 年一割五分
(利息の天引き)

条文だとやや分かりづらいので要約すると、貸付金額によって以下のような利率制限を設けているということです。

  • 10万円未満…年率20%
  • 10万円以上100万円未満…年率18%
  • 100万円以上…年率15%

給料ファクタリングの手数料は、額面の20〜40%
貸付期間は長くても次の給料日までの1ヶ月なので、月利20〜40%と言い換えられます。

これを年利換算すると安くても、20×12=240%ということになり、出資法や利息制限法を上回る大暴利となってしまいます。

ただし業界側は貸金業法の時と同様に「そもそも給料ファクタリングは債券取引であり、お金の貸し借りではない」ということを言い訳にこの見解を退けています。

労働基準法違反

給料ファクタリングは、利用者の給料債券(給料を受け取る権利)を買い取って、それと引き換えに現金を渡す債券取引です。

しかし実は労働基準法で、賃金(給料)の支払いについても以下のようにルールが設定けられています。

第二十四条 賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。(以下略)

ここで問題になるのが、給料は労働者に対して直接支払われなければならないという点です。

法的解釈では給料債権は第三者に譲渡できないということになりますから、給料ファクタリング会社が買い取るのは違法ということができます。

金融庁が給料ファクタリングを貸金業と認定

金融庁が給料ファクタリングを貸金業と認定

ここまで、給料ファクタリングの違法性について実際の法律や条文と照らし合わせながら確認してきました。

給料ファクタリングを違法とする側の言い分は、

「給料ファクタリングは実質的な貸金業。それなのに登録もしてないし、法外な手数料」。

それに対して給料ファクタリング側は、

「給料ファクタリングは債権取引なので貸金業じゃない。よって貸金業法は適用されないので、利息に制限はない」

と反論しているのが現状です。

しかし2020年1月21日、ファクタリングを巡る民事裁判で、ついにこの論争に大きな動きをもたらす判決が下りました。

都内のファクタリング業者が、不払いの利用者を訴訟。

しかし、裁判長は労働基準法第24条と照らし合わせて、そもそも給料債権の譲渡は法律で認められていないことを指摘。

「借りたものを返せと言っているのと同じ」として、原告側の訴えを退けたのです。

この判決をうけて金融庁は同年3月6日、給料ファクタリングは貸金業者に該当する見解を発表。

  • 労働基準法では、給料は労働者に直接支払うと定めているので、給料ファクタリング業者が支払いを求めることはできない
  • 給料ファクタリングは貸金事業者の登録を行い、手数料も20%以内に抑える必要がある。

という2点を、金融庁における一般的な法令解釈に係る書面照会手続(回答書)で示しました。

給料ファクタリング会社の現在のあり方は、法的に否定されたということですね。

法に則った経営改革をすると、今までよりもどうしても利益率が悪くなりますので、今後は業界の市場縮小が懸念されるでしょう。

違法性にかこつけて支払い拒否はNG

違法性にかこつけて支払い拒否はNG

しかし、金融庁が法的な見解を発表したからと言って、すぐに給料ファクタリング業界がどうこうというわけではないようです。

実際、金融庁の発表があって1ヶ月経った現在でも、給料ファクタリング業界において各社とくに目立った動きは見られません

変化としては、一部の業者が自身のHPで「金融庁の回答書はあくまでもその民事裁判に対する解釈で、普遍的でない」と独自の解釈を公表している程度です。

今後もこのようにゆるやかに変化が続くのか、それとも急な法整備が進むのかはわかりませんが、とりあえず現状にはそこまで大きな変化が見られません。

ですので、はじめから返済する気なしで給料ファクタリングに申し込んだり、すでに利用しているサービスの支払いを拒否するのはやめましょう。

勤務先や家族に給料ファクタリングの事実をバラされたり、強引な取り立てに遭ったりと、危険な目に遭う危険性があります。

現存する給料ファクタリングの悪徳業者

現存する給料ファクタリングの悪徳業者

先述したように、金融庁からの発表があったからといって、すぐに全てのファクタリング業者が貸金業法に則って営業するようになったわけではありません

そこで、現行している給料ファクタリング業界のルールで比較!
貸金業認定以前から、明らかに給料ファクタリング業界のルールを逸脱する明らかな違法業者の特徴を紹介します。

一般的に、以下のような特徴を兼ね備えた給料ファクタリング業者は、悪徳業者の可能性が高いです。

  • 手数料が40%以上
  • 電話対応が悪い
  • 契約書の控えを渡さない
  • 不必要な個人情報を要求する

手数料が相場に比べて高すぎたり、接客態度が悪いのはどこの業界でも共通する悪徳業者の特徴。

そして、契約書の控えを渡さない業者は、サインさせてから書類の改ざんを狙っている可能性があります。
契約書は必ず控えをもらい、何か余計な条件が追加されていなかきちんと確認しましょう。

また、上司の名前や連絡先、実家の住所など給料ファクタリングに不必要な個人情報を聞き出そうとしてくる業者にも注意が必要です。
後々家族や勤務先にバラすと脅してきたり、闇金融に情報を売られる危険性があります。

給料ファクタリングを利用したいという場合は、上記のような特徴を有した業者は避けるのが賢明です。

給料ファクタリング以外の現金調達方法

給料ファクタリング以外の現金調達方法

給料ファクタリング以外にも、現金を調達する方法はあります。
諦めずに、自分にあった資金調達方法を探してみてくださいね。

→給料を前借りする方法

おまとめローン

「すでに複数の借り入れがあって、もう消費者金融からは借りられない」

と思っている方でも、おまとめローンなら利用可能です。

新たにお金を借り入れて、すでに借金のある先にまとめて返済。
今後はその一社に絞って返済していくという方法で、支払い日の管理が楽になり、なおかつ金利負担が軽減するというメリットがあります。

借金を減額する効果がありますので、多重債務を抱えている方におすすめです。

中央リテール

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おまとめローン専用の消費者金融、中央リテールなら借金の一本化を相談するのにもってこい。
窓口の担当者は全員国家資格取得済みなので、借金のことならなんでも相談に乗ってくれます。
審査まで最短2時間、融資まで最短1日とスピーディな取引も人気の秘密です。

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クレジットカード現金化

給料の前借りをしなくても、クレジットカードさえ1枚あれば現金調達可能な方法があります。

それは、クレジットカード現金化という方法です。

現金借り入れ専用枠であるキャッシング枠ではなく、買い物専用枠であるショッピング枠を使った現金調達なので、誰でも利用OK。

専門のネット業者を利用すれば、最短5分カード決済額を現金に換えて振り込んでくれます

換金クレジット

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クレジットカード身分証さえあれば、365日最短5分で振込可能!
審査や在籍確認もないので、消費者金融よりも気軽に現金を借りられます。
手数料も、額面の10〜15%程度と給料ファクタリングよりも割安です。

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Amazonギフト券買取

クレジットカード現金化は、換金率の高い商品をカード購入・転売すれば自分でもすることができます。

おすすめなのは、アマゾンの公式サイトでAmazonギフト券を購入すること。
コード番号をメール送信するだけで簡単に売買できる、現金化向きのオンライン商品券です。

専門の買取サイトを利用すれば、30分前後で額面の90%前後を現金で振込んでくれます。

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ネット操作さえできれな、クレジットカード現金化業者よりも安い手数料で現金が手に入ります。
ただし、クレジットカード現金化の知識がなく、全てをプロに任せたいという場合は現金化業者の利用がオススメです。

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まとめ

給料ファクタリング以外の現金調達方法も検討しよう

それでは最後に、給料ファクタリングの違法性についてもう1度まとめ直したいと思います。

  • 給料ファクタリングは、給料債権の譲渡可否と割高な手数料に違法性あり
  • 貸金業者の金利は年利20%以下なのに対し、給料ファクタリングはその10倍もの手数料がかる
  • これに対して給料ファクタリング業界は「債券取引なので貸金業に該当しない、したがって利息制限は受けない」と反論してきた
  • しかし、2020年3月6日金融庁が、給料債券は譲渡できないことを根拠に給料ファクタリングは貸金業と見解を発表
  • 今後給料ファクタリングは貸金業の登録、年利20%以下の金利設定が必要となるため、市場縮小が懸念される
  • ただし、金融庁の見解に反論している給料ファクタリング業者もおり、現状劇的な変化はない

現行する給料ファクタリングの状況は、ほぼ違法だと断定されたようなもの。

遅かれ早かれ、今後市場の縮小はまぬがれませんので、他の資金調達方法も知っておく必要があるでしょう。