ランキング1位の会社に問い合わせてみる

お電話でのお問い合わせ0120-864-950

電話で問い合わせてみる
2018.05.18
ファクタリングの基礎知識

ファクタリングの会計処理

ファクタリング利用時の会計処理の方法とは?

資金ショートを回避する手段として、注目されはじめているファクタリング。
売掛債権という資産を利用して現金をつくるので、会計処理の仕訳において、負債が発生しないのが魅力です。
そこで、気になるファクタリングの会計処理の仕組み、勘定科目や仕訳について詳しく解説していきます。

ファクタリング会計処理の流れ

ファクタリングの会計処理は、契約時や入金時など、タイミングによって仕訳が変化するのが特徴です。

それでは実際の例に沿って、ファクタリングを利用した場合の仕訳と会計処理方法を見ていきましょう。
売掛金100万円を、手数料10%でファクタリング会社に売却したケースとします。

売掛金発生時

まず、通常の営業取引で100万円の売掛金が発生した場合、以下のような会計処理の仕訳となります。

借方科目 金額 貸方科目 金額
売掛金 100万円 売上金 100万円

ファクタリング契約時

次に、ファクタリング契約を締結した際の会計処理です。

借方科目 金額 貸方科目 金額
未収金 100万円 売上金 100万円

ファクタリング取引の対象となる売掛債権を、未収金という科目で借方に計上します。

未収金とは、金銭債権の処理に使われる勘定科目の一つで、代金を受け取る権利のこと。
通常の取引以外で発生した売掛金や、その他債権を計上します。

売掛債権を譲渡するファクタリングは、通常の取引ではないため、未収金として会計処理されます。

ファクタリング会社からの入金時

売掛金の早期現金化に成功し、ファクタリング会社から入金があった場合の会計処理です。
売掛金100万円のうち、手数料10万円を差し引いた90万円が自社の口座に入金されます。

借方科目 金額 貸方科目 金額
普通預金 90万円 未収金 100万円
売上債権売却損 10万円

入金された90万円は、本来の支払期日に売掛金が資金化された場合と同様に、普通預金として計上します。

手数料の10万円は、売上債権売却損という、文字どおり、売掛債権譲渡の際に発生した損失を計上するための仕訳で会計処理することになります。

ファクタリングの手数料

ファクタリングで支払う手数料は、企業の本来の営業活動以外で必要となる、いわゆる営業外費用にあたります。

このため、もしも売上債権売却損という勘定科目が会計ソフトにない場合は、雑損失や譲渡損など他の類似した項目で仕訳して構いません。

営業外費用という区分内から大きく逸脱しなければ、仕訳上大きな問題はないということです。

もし気になる場合は、担当の会計士や税理士に事前に会計処理方法や仕訳を確認しておくと安心かもしれません。

ファクタリングの消費税

ファクタリングの消費税

通常、売掛金に対しては消費税が発生します。

現時点で消費税の税率は8%。

上記の例であれば、売掛金100万円に対して、108万円の請求がなされ、108万円が入金、8万円分の消費税が課されます。
しかし、ファクタリングは消費税の課税対象外です。

これは、売掛債権を含む有価証券等の譲渡が、一部の非課税取引として消費税法で認められているため。

このため、ファクタリング利用時は、取引の売上、手数料はともに非課税となります。
売掛債権譲渡時のファクタリング会社からの入金、上記の例でいうと90万円のみが課税の対象です。

消費税を請求する悪徳業者に注意

本来、ファクタリングは消費税の非課税取引。
契約前に必ず請求の内訳を確認し、消費税という項目がある場合は業者に対して説明を求めましょう。

残念ながら、手形割引が慣例だった日本では、ファクタリングの文化の認知度は低く、まだ海外ほど浸透していません。
こういった状況を利用して8%の消費税を水増し請求し、素知らぬ顔で自分の懐に収めてしまう悪質な業者も中には存在するのです。

他の資金調達方法の仕訳の違い

ファクタリングには、類似した資金調達方法がいくつかありますが、その会計処理は異なります。
その仕訳の違いについても確認しておきましょう。

手形割引

売掛金が手形で支払われた場合、銀行などの金融機関にこの売掛手形を持ち込めば、実際の資金化日よりも前に現金化ができます。
売掛金を早期現金化できるという点ではファクタリングとよく類似していますが、あくまでも売掛手形を担保に融資を受ける取引です。

ファクタリングと手形割引の相違点を確認

売掛手形100万円を、5%の手数料、5万円を銀行に支払って手形割引したケースの仕訳をみてみましょう。

銀行で手形割引を受けたときの仕訳
借方科目 金額 貸方科目 金額
当座預金 95万円 割引手形 100万円
手形売却損 5万円

※手形売却損は、支払利息割引料や割引料など、類似する項目を代用して仕訳可能です。

割引手形の満期日が来た時の仕訳
借方科目 金額 貸方科目 金額
割引手形 100万円 受取手形 100万円

売掛債権担保融資

ファクタリングと類似したもう一つの資金調達方法に、売掛債権担保融資があります。
売掛債権を担保に、銀行などの金融機関から借入をおこなう方法です。

同じように、売掛債権を担保に、年利8%で100万円を借り入れたケースの仕訳をみてみましょう。

借入時の仕訳
借方科目 金額 貸方科目 金額
普通預金 100万円 借入金 100万円
返済時の仕訳
借方科目 金額 貸方科目 金額
借入金 100万円 普通預金 100万円
支払利息の仕訳
借方科目 金額 貸方科目 金額
支払利息 8万円 普通預金 8万円

売掛債権担保融資の会計処理は、一般的な借り入れと同じです。
借入金という形で、仕訳に負債が発生します。

財務諸表の比較

ファクタリングを実行した場合、その会計処理は財務諸表においてどのような効果をもたらすのでしょうか?
借入れたケースとファクタリングしたケースをみて、貸借対照表の仕訳や影響を確認していきます。

売掛金2000万円(そのうち仕入れ代金1500万円)を保有する資本金1100万円の会社が、計3000万円の資金を必要としているケースで考えていきましょう。

借入によって資金調達したケース

まずは、ファクタリングを実行せず、1900万円の借り入れで資金を調達した場合の会計処理を見ていきましょう。

貸借対照表(BS)
借方 貸方
現金3000万円 流動預金(短期借入金)1900万円
売掛金2000万円
買掛金1500万円
資本金1100万円
利益剰余金500万円
損益計算書(PL)
金額
売上 2000万円
支出 1500万円
利益 500万円

総資産利益率(ROA)=10%(当期純利益500万円/総資産5000万円)

ファクタリングを実行したケース

上記と同じ条件で、売掛金2000万円(そのうち仕入代金1500万円)を保有する資本金1100万円の会社が、3000万円の資金を必要としているケースの会計処理です。
ファクタリングの手数料は、5%として計算します。

貸借対照表(BS)
借方 貸方
現金3000万円
買掛金1500万円
資本金1100万円
利益剰余金400万円
損益計算書(PL)
金額
売上 2000万円
支出
買掛金1500万円
手数料100万円
利益 400万円

総資産利益率(ROA)=13.3%(当期純利益400万円/総資産3000万円)

総資産利益率(ROA)とは、融資審査で重視される経営指標のひとつで、経営資源である総資産をいかに効率良く利益と結びつけているかを表す指標です。
上の仕訳を見てわかる通り、ファクタリングは、売掛金という自己の資産を生かして資金調達をおこなうため、銀行借入よりも高い数値を得ることができます。

しかし、損益計算書(PL)を見ればわかる通り、ファクタリングを利用すると、支払手数料の分、利益が減ってしまいます。

会計処理上のメリット

ファクタリング会計処理のメリット

①負債ではない

ファクタリングは、上記のように、売掛債権担保融資手形割引と比較されます。

しかし、売掛債権担保融資は、あくまでも有担保融資。
調達資金は貸方に借入金という形で、仕訳に負債として計上されてしまいます。

それに対してファクタリングは、売掛金という流動資産を、異なる勘定科目に分配することで現金をつくる方法です。
担保を捧げて融資を受けているわけではないので、仕訳上負債とはなりません。

②資産のオフバランス化が可能

ファクタリングは、負債を増やさずに、売掛金を縮小することによって資金を調達する仕組みです。
このように、計上する負債や資産のボリュームを減らし、貸借対照表(バランスシート/BS)を軽くする会計処理には、企業経営を健全に見せる効果があります。

無駄な資産や負債を減らし、すっきりした企業活動を行う、という現代の経営トレンドにも即しているといえるでしょう。

特に、金融機関から借り入れを行う前の審査では、財務状況の報告として、貸借対照表や損益計算書を提出する必要があります。
今後大切な融資が控えていたり、追加融資をすると来期の審査に響く恐れがある、という場合には、こういったファクタリングの会計処理上のメリットが大いに光るでしょう。

会計処理上のデメリット

ファクタリングを実行すれば、貸借対照表は軽くなりますが、その手数料として、営業外費用が発生します。
売掛金は、支払期日まで待てば額面通りの金額が入るということを考えると、確実に利用会社の利益は減少しているわけです。

銀行融資では、損益計算書(PL)や経常利益率なども重要な評価指標となりますので、負債がなくとも、手数料負担によって収益が圧迫され、経営状態が悪くなってしまっては審査に通ることは不可能。

こう考えると、長期的な経営指標の改善という、会計処理上のメリットを目的にファクタリングを利用するのはあまりおすすめできません。

もっと緊急性の高い資金調達や、何らかの事情で融資が受けられない場合のつなぎ資金など、ファクタリングのメリットが十分に活かせる場面での利用が賢明です。

まとめ

ファクタリングは一見、手形割引や売掛債権担保融資に類似したサービスのように思われます。
が、融資契約ではなく債権譲渡に該当するという取引の特性上、会計処理上の仕訳が、契約の締結時や入金時などタイミングによって違うので、注意が必要です。
不明点があれば会計士や税理のほか、会計処理のサポートをおこなっているファクタリング会社に問い合わせましょう。

ファクタリング会社の比較はこちら